大牟田病院職員による性的虐待に対する抗議文
独立行政法人国立病院機構
理事長 新木 一弘 殿
国立病院機構大牟田病院
病院長 川崎 雅之 殿
国立病院機構大牟田病院職員による性的虐待に対する抗議文
国立病院機構大牟田病院の職員が、入院患者に対し性的虐待を行っていたとの報道を受け、日本筋ジストロフィー協会は強く抗議するとともに要請します。
報道によれば、貴病院の男性介護士らが、障害を持つ入院患者11人に対し性的虐待を繰り返していたとのことです。特に、身体的な障害や筋ジストロフィーを患う患者に対して、その尊厳を踏みにじるような行為が行われていたという事実は、極めて遺憾であり許し難いものであります。
我々は、障害者や病弱者に対する暴力や虐待を決して容認することはできません。そのような行為は人権を踏みにじり、社会の信頼を失墜させるものです。筋ジストロフィーを含む難病を患う者たちは、既に日常生活において多くの困難に直面しています。それに加えて、病院という本来安全、安心であるべき場での虐待に遭うというのは、容認できるものではありません。
我々は、国立病院機構大牟田病院に対し、以下の点を要求します。
1.事件の徹底的な調査と、関与した全ての職員の処分
2.被害者やその家族に対する十分な補償と心理的ケアを含むサポートの提供
3.同様の事件が再発しないよう、職員向け性的虐待予防教育と倫理観向上プログラムの実施
4.閉ざされた病院内の出来事に透明性を持たせるため、虐待の発生状況を報告する仕組みの構築
我々はこの事件が決して忘れ去られることなく、再発防止と被害者への正義の確立に向けて貴病院と協力していく覚悟です。筋ジストロフィーを患う者たちやその支援者、関係者全体のためにも、このような悲劇が二度と繰り返されないことを切に願っています。
2024年5月7日
一般社団法人日本筋ジストロフィー協会
代表理事 竹田 保