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(論考)支部の在り方をさぐる(山田 榮吉・茨城支部長)

  • JMDA

第 52 回全国大会(2015.5.17) 会員説明会配布資料

「支部の在り方をさぐる」

茨城支部長  山田 榮吉

 

〇茨城県支部について(今年、創立 40 周年)
  現在、会員数 61 名(患者 53 名 OB10 名)9割が在宅患者 専門病棟なしの県

〇支部規約より
  目的:「筋ジス児者・家族の福祉の向上とすべての会員に希望ある人生を・・」

〇各支部全般の問題点
  1.役員のなり手 2.資金(収入) 3.事業の進め方 4.会員の掌握法

茨城県支部 活動の柱

 ①「共通的な活動」
  ・総会(連休前の日曜日 午後は「楽しい毎年違ったイベントも」)
  ・補助金事業(療育キャンプは「福祉バス」利用、5 年ごとの遠距離旅行、など)
  ・その他の補助金事業→・相談事業や訓練指導(集会などを利用して)
  ・資金作り ・本部会報配布 ・年会費集め ・会員発掘 ・情報の検討と広報 等

  ②「会員同士の相互理解を深める活動」
  ・ 支部会報「ゆめ広場」の発行 →年に1~2報
  ・「ミニ支部便り」→「一日も早く」に添える 1 枚の添え書き、と個人あての一筆
  ・「会員宅訪問」(訪問調査)毎月が理想 個々の会員の現状を知り、問題点の解消を
  ・「地域毎集会」まだ、県南のみ 参加しやすいように地域ごとの集会(茶話会的)
  ・「病型毎集会」まだ、福山型のみ 筋ジスの病型ごとの共通問題を話し合う場

◎ 支部活動の中で、考えてきたこと、行ってきたこと

1.会員名簿 毎年見直し、「取扱注意」を添えて会員に配布 メルアド記載も
    配布の目的=仲間意識・連帯感を持たせる → コミュニケーションの基本

2.支部役員と役員会 (年、5 回程度)
  ・(役員数は多い方が良い)61 名中 16 名の役員(患者4 保護者6 OB5 夫妻も)
  ・支部長・副支部長・会計・理事(兼、「支部便り」担当・支部HP担当なども)
    支部長の事務費的な経費は「小口現金勘定」で会計管理
  ・役員会(年 5 回)昼食と旅費 役員は無理させない メールでやり取りも
  ・新春の集い(役員会も兼ねる)

3.会員を増やすために (個人情報保護法で難しい)
  ・本部からインターネットを通しての入会申告に誠実に対応
  ・集会の利用(大会のマスコミ広報→最近も入会希望者)
  ・支部HPの活用(ネットの時代) 問いかけがあれば丁寧に対応
    しかし、・「辞めたい会員」の申し出は理由が納得できれば仕方ない。
  ・3年連続の会費未納者は理由を聞いた上で「退会通知」せざるを得ない。
  ・入会申込書 を支部単独のフォーマットを作って入会希望者に送付
  ・他県の療養所にいる患者の場合、「一日も早く」の送り先は会員登録の住所にすべき

4.年会費問題
  ・年会費は本部活動と支部活動のための会員の責務と伝える
・未納会員には「振込票」の再送(昨年度の徴収率 茨城県支部では90%)
・理由なき 3 年未納 →特別な理由のない未納会員は名簿から削除

5.支部の資金 誠意と努力で収入増を図るしかない!
・茨城では過去 5 回の支部支援のチャリティ講演会→「西村 滋 寄金」を特別会計に
・県(18)や共同募金会(10)や新聞社(10)から毎年「療育キャンプ」や「相談会」等
の名目で受給 臨時支給にも感謝

6.支部会員とのコミュニケーション
・「一日も早く」に紙片 1 枚の「ミニ支部便り」同封。気になる会員さんには一筆添える
・「支部だより(ゆめ広場)」の発行→年に1~2回・会員の作品・文章・福祉情報など
・「療育キャンプ」に不参加の会員にはみやげを同封 (メール便の廃止が痛手)
・「前向きに作品製作や著書作成の会員への支援」:展覧会や講演会の支援など

◎ 支部長のあるべき姿

  役目:内部のまとめ役と外部とのつなぎ役
  ・「会員の状態を知る努力」→「会員宅訪問」や「気にかかる会員・患者への問いかけ」
  ・「声なき声」を読み取ることも大事で「問いかけて反応を待つ」事も必要
  ・会員からの相談事は必ず誠意をもって対応する
  ・会員から発信される良い情報は「支部便り」やHP等のミニコミで伝える
  ・「外部情報の伝達」患者・家族のQOL情報や筋ジス医療情報などを吟味して伝える
  ・「関係個所との交渉役」→「入学時の学校との交渉」など

◎ 支部長の交代について

  ・長期継続の支部長中心の支部運営はマンネリ化になり易く、会の衰退を招く恐れ
    役員さんには補助金事業も含めて仕事を認識してもらい、普段から手伝って貰う
  ・支部の仕事は支部長一人では所詮、無理。みんなで仕上げる達成感を大切にしたい
  ・次期支部長は新鮮な考えと実行力のある人に期待し、交代のタイミングを考えておく
  ・後継者に仕事を引き継ぐにはそれなりの「資料作り」が必須

◎ 問題点の解決に向けて

 ○役員のなり手不足・・・積極的な会員へめげずに働きかけ、協力を依頼する
 ○行事へ参加者が少ない・参加したくなる魅力ある企画か 本当のニーズは?
             出かけられない患者・家族への気配り
 ○資金の不足・・・・ ・アンテナを高くして資金提供先を逃がさない
            ・自ら資金作りを!・年会費の必要性を理解してもらう努力
 ○会員と支部の意志の疎通・メールの活用(会員の情報網としてアドレスの表示も)
           支部総会の出欠はがきに「近況や問題点」を返信して貰う,等
 ○生き甲斐対策・・・・前向きに生きる患者・家族の紹介など。励まし、協力する
 ○新会員・・・・・・・マスコミの利用・支部HPの活用・本部との連携も大事
    ◎関係者には常に感謝の気持を伝えることも大切!

◇ 患者さん・ご家族にも伝えたいこと ◇
  ・明るく前向きなプラス思考の生き方をしてほしい→支部としてもサポート
  ・支え合う仲間と関係者への感謝報恩の気持ちを忘れないでほしい

 

以上