ホームページ全面改訂についてのご説明
日本筋ジストロフィ協会
ホームページ全面改訂についてのご説明
2017 年6月
一般社団法人日本筋ジストロフィー協会
高額寄付金使途検討委員会
1.背景
日本筋ジストロフィー協会(以下、JMDA)のホームページは、今から20年近く前につくられたもので、その後に大きな変更はなく今日に至っています。ホームページの制作費用は様々ですが、ある程度の品質となるとかなりの金額が必要です。これまで、費用の面からも、改修が難しかったのですが、一昨年の末に、東京都の故萩原昭子さんから、遺言で協会へ高額の寄付金を頂戴しました。その使い道を協会内部に設置した高額寄付金使途検討委員会で協議した結果、一部をホームページの全面改訂に充てることが決まり、主としてこの委員会内部で改訂作業を進めてきました。
今回の JMDA のホームページ改訂にいたる背景は複数存在しています。これらについて、順に説明をしていきます。
1.1. 会員向けアンケートから得られた改善ポイントを取り入れる
2017 年 1 月に、JMDA 会員 180 名程度に対してインターネットを通じた大規模なアンケート調査を実施しました。この結果、幾つもの課題が見えてきましたが、そのもっとも根本的な問題は、JMDA の行っている活動の会員への認知度が低いということです。多分、一つ一つの活動を言われればそれが何であるかということは分かるのだと思うのですが、一方でそれぞれの活動の背景や位置づけという基本的なものがうまく認知されていないのではないかと思います。
この状況を改善するために、まずは 800 件/日程度のアクセス力のある現行の JMDA ホームページにこれらの情報をきちんとまとめていって、現会員の方に少しでも分かりやすく協会活動を伝えるという取り組みが必要であると結論づけました。このような取り組みの結果として現会員のニーズを満たすということのみならず、今後新しい会員を獲得していくうえでも大きな成果が期待できると考えます。併せて、非患者・家族に対しても筋ジストロフィーのことや JMDA のことを簡単に分かってもらえるようにしていく必要があると考え、そのような視点でホームページの改訂を行いました。
1.2. 協会の収支改善のために寄付の促進、診療所のプロモーション
前節記載のような取り組みのもとに、現会員の退会の抑制、並びに新会員の獲得を積極的に取り組んで一定の効果をあげたとしても、多くの JMDA の活動を資金面で支えるためにはもう少し抜本的に収支の見直しを図る必要があると考えています。
このために、まずこれまでよりも広くご寄付をお願いするとともに、併せてご寄付をスムーズに行うためにご寄付の電子決済を行うためのメカニズムを導入する予定です(7 月 1日には間に合わないかもしれませんが)。また、協会の主要事業の一つである大塚駅前診療所のサイト上でのプロモーションをこれまで以上に進めて、診療所の収支改善を行っていきたいと考えています。具体的には、筋ジストロフィーの患者・家族の方々が大塚駅前診療所をどのように活用して頂けるか、これをもう少し分かりやすく説明して訴求していきたいと考えています。
1.3. AC 広告効果の最大化
2017 年 7 月から、JMDA は 1 年間、AC の広告キャンペーンを実施して、多くの方々に筋ジストロフィーという病気の認知を広げて、筋ジスサポータを世の中に形成していこうという計画で対応を進めています。
一方で、このような認知を進めていく上で、AC が活用するマスメディア(テレビ CM、駅ポスター、電車中吊り)以外にも、インターネット媒体も上手に活用して認知の相乗効果を求めていく必要があります。ですので、AC 広告キャンペーン実施にあわせて、JMDA のホームページも一新することで、より効果的に相乗効果が得られるのではないかと考えました。
1.4. 背景のまとめ
以上、背景の詳細を説明してきましたが、これを一枚の絵にまとめると以下のようになります。これを全体像として理解して頂ければと思います。
会員向けアンケートから得られた改善ポイントを入れる
・協会の活動を分かりやすく説明
・筋ジスのことを分かりやすく説明
協会の収支改善のために寄付の促進、診療所のプロモーション
・協会の信頼性をアピールし、また寄付の電子決済を用意
・協会会員向けに診療所のメリットを分かりやすく訴求
2017年7月から始まるAC広告の効果の最大化
・(インターネット)検索連動の受け皿となる
・AC広告とホームページを連動
訪れる人により多くの価値を与えられるホームページの構築を目指す
2.新ホームページの特徴
以下に新ホームページの特徴を簡単に説明しておきます。
2.1. スマホ、タブレット対応(レスポンシブデザイン対応)
現在、一般的に Web ページの訪問者の半数以上がスマートフォンに代表されるように、PC 以外の機器を利用していることが知られています。ですので、サイトを構築する上で、非 PC の機器で Web ページが操作しやすく、綺麗に表示されることはとても重要なことです。これまでの JMDA ホームページはこの点が十分でありませんでしたが、今回のホームページ改訂ではホームページ全編に渡り、これを実現しています。
2.2. 全てのページの見栄えの統一
JMDA のホームページは長い年月の間に色々なページをツギハギで足してきたため、大塚駅前診療所、神経・筋疾患医学情報登録・管理機構といった協会の主要活動や、筋疾患百科事典といった価値あるコンテンツが全て異なる見栄えになってしまっています。これでは何処までが JMDA の活動であるのか分かりにくくなるため、今回の改訂でこれらも含めて概ね全てのページの見栄えを統一しています。併せて、前節記載の通り、すべてがレスポンシブデザイン対応になっています。
2.3. 会員向けページの新規導入
今回、新たに会員向けのページを新設して、このページに会報の電子版を置くとともに、夢の扉の会議室などを旧来のままの形式でこの会員ページ以下に設置しました。このため、会員の皆様には新たに会員登録をしていただく必要があります。ただし、今回は全てサイト上から登録を行えるようになっておりますので、余計なお手間やお時間を取られるようなことは原則ありません。
具体的な手続きは、サイト上の右上の会員限定ページというメニューをクリックして、そこに必要な情報を記入いただくだけです。
2.4. NTT データだいちとの共同作業
今回のホームページ改訂については、NTT データの特例子会社である NTT データだいちと作成を行いました。ここで特筆すべきことは、NTT データだいちの開発チームは複数名のチームで構成されていましたが、この中に筋ジストロフィー患者が何名か含まれていることです。従って、NTT データだいちに開発費をお支払いしているものの、サイトの制作については、”筋ジストロフィー患者のために筋ジストロフィー患者の手で行った”という大義があります。
2.5. お知らせ機能の充実
お知らせ機能を充実させています。
これまでは pdf を添付するという形式が多かったですが、今後はホームページ内に HTML文書として提供されていきます。カテゴリ毎にお知らせ情報は分類されますし、またそれらを検索することも可能です。
また、医学・研究情報のお知らせについては、NCNP の先生方に協力いただける体制を構築しようとしています。短期的にはやれることは限られていますが、中長期的にはこれを大きな活動の柱として、また協会会員の求心力となるような取り組みに出来ればと考えています。
3.その他、お願い
サイト改訂にあたり、制作は NTT データだいちにお願いしましたが、コンセプトデザイン、受け入れ、プロジェクト管理など多くのことを JMDA でも作業を行っています。そして、今後も継続的にサイトをよくする取り組みは自分たちで主体的に進めていきたいですし、運用や保守もきちんと取り組みたい、そのためには人手が必要であるのが現実です。
ですので、Web サイトの構築・運用が出来る、Web を通じて世の中に訴えていく活動をお手伝いしたいJMDA の活動サポートをしたい、モノを書くことが得意、といった方は常時サポータとして募集しています。興味のある方は、是非連絡をください。また、皆様からの意見要望も随時募集しています。
以上