臨床治験研究促進機構を設置
5月19日に開かれた令和元年度第56回総会で、「臨床治験研究促進機構」の設置が承認されました。
■日本筋ジストロフィー協会臨床治験研究促進機構
〇臨床治験研究における基本的問題
1.近年、治療医学はめざましい発展をしており、従来は治療から取り残されていた疾病領域に及ぶまでに至っている。
2.臨床治験研究において重要な課題は適切な被治験者のリクルートである。
3.臨床治験研究はデータの収集においては科学的客観性と迅速性および統計的処理に十分に耐えられうる被験者数が必要とされる。
4.臨床研究においては被験者の苦痛の最小化が図られることが重要な課題である。
5.臨床治験研究で肝要なことは、経費の節約と治験期間の短縮である。それが、最終的に国の健康保険財政の圧迫を回避することに結び付く。
〇臨床治験研究促進機構が行う事業
1.患者リクルートへの協力事業 (機関誌やホームページの活用など)
2.臨床治験研究への直接的な協力事業(当事者の意見の集約など)
3.関係機関への提言(当事者としての提言)
4.臨床治験研究における被験者の相談事業
5.その他臨床治験研究に関する一切の事業
当機構の重要な活動事項は一般社団法人日本筋ジストロフィー協会理事会の決定に従う。
当機構は、理事長1名、顧問:数名、理事:5名から15名前後、委員:必要に応じて置く。
なお、理事長は一般社団法人日本筋ジストロフィー協会代表理事が就任する。理事の少なくても3名は一般社団法人日本筋ジストロフィー協会会員が就任する。
【第56回全国大会での貝谷理事長挨拶より】
先日日経新聞にも載っていましたが、筋ジスの新しい薬を治験するためにはもっと新しい機器を使うことを希望します。それは治験される患者にとってより楽な方法となります。今まで薬を飲む前と飲んだ後に何分間で何メートル歩けたかという事を指標にして薬の効果を出していました。しかし最近の医療機械の素晴らしい進歩によって、今は18グラムの小さな心電図を時計の様に着けるだけで1日・1週間の運動量が測れるわけです。24時間心電図も常に測定可能です。そういうものを使っていただければ、我々治験をされる患者は毎回毎回病院へ行って検査を受けなくてもしっかりした、客観的なデータが出るわけです。これからはこうした機器を用いて、薬の本当の効果がわかるように推し進めていきたいと思っております。
(以上、ホームページ運用チーム)