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政府の骨太方針に創薬力強化盛り込む

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6月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024 について」では、3.主要分野ごとの基本方針と重要課題(1)全世代型社会保障の構築の中に、(創薬力の強化等ヘルスケアの推進)(43ページ)が盛り込まれ、政府として創薬力の強化に取り組む方針が打ち出されました。

 

経済財政運営と改革の基本方針2024 について(外部のサイトを開きます)

 

(創薬力の強化等ヘルスケアの推進)

創薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるため、構想会議中間取りまとめを踏まえ、革新的医薬品候補のFIH試験を実施できる国際競争力ある臨床試験体制の整備、臨床研究中核病院の承認要件の見直し、治験薬・バイオ医薬品の製造体制の整備や人材の育成や確保など有望なシーズを速やかに実用化する国際水準の研究開発環境の実現に取り組む。医療機関や企業の研究者による医療データの利活用を推進するため、個人識別性のないゲノムデータに関する個人情報保護法上の解釈の明確化等を図る。また、官民協議会による外資系企業・VCの呼び込み等を通じアカデミアから産業界にわたる多様なプレイヤーをつなぎ、アーリーステージを含む各ステージに新たな研究開発資金が投じられるよう、その推進体制の整備も含め創薬エコシステムの再編成を図るとともに、大学病院等の研究開発力の向上に向けた環境整備やAMEDの研究開発支援を通じて研究基盤を強化することで創薬力の抜本的強化を図る。イノベーションの進展を踏まえた医療や医薬品を早期に活用できるよう民間保険の活用も含めた保険外併用療養費制度の在り方の検討を進める。ドラッグロス等への対応やプログラム医療機器の実用化促進に向けた薬事上の措置を検討し、2024年末までに結論を得るとともに、承認審査・相談体制の強化等を推進する。あわせて、PMDAの海外拠点を活用した薬事規制調和の推進等に取り組む。引き続き迅速な保険収載の運用を維持した上で、イノベーションの推進や現役世代等の保険料負担に配慮する観点から、費用対効果評価の更なる活用の在り方について、医薬品の革新性の適切な評価も含め、検討する。また、休薬・減薬を含む効果的・効率的な治療に関する調査・研究を推進し、診療のガイドラインにも反映していく。足下の医薬品の供給不安解消に取り組むとともに、医薬品の安定的な供給を基本としつつ、後発医薬品業界の理想的な姿を見据え、業界再編も視野に入れた構造改革を促進し、安定供給に係る法的枠組みを整備する。バイオシミラーの使用等を促進するほか、更なるスイッチOTC化の推進等によりセルフケア・セルフメディケーションを推進しつつ、薬剤自己負担の見直しについて引き続き検討を進める。特定重要物資である抗菌薬について、国内製造の原薬が継続的に用いられる環境整備のための枠組みや一定の国内流通量を確保する方策について検討し、2024年度中に結論を得る。

また、新規抗菌薬開発に対する市場インセンティブや、新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業などにより産学官が連携して薬剤耐性菌の治療薬を確実に確保するとともに、抗菌薬研究開発支援に関する国際連携を推進する。2025年度薬価改定に関しては、イノベーションの推進、安定供給確保の必要性、物価上昇など取り巻く環境の変化を踏まえ、国民皆保険の持続可能性を考慮しながら、その在り方について検討する。このほか、MEDISOの機能強化、CARISO(仮称)の整備など医療介護分野のヘルスケアスタートアップの振興・支援の強力な推進、2025年度の事業実施組織の設立に向けた全ゲノム解析等に係る計画の推進を通じた情報基盤の整備や患者への還元等の解析結果の利活用に係る体制整備、創薬AIプラットフォームの整備、医療機器を含むヘルスケア産業、iPS細胞を活用した創薬や再生医療等の研究開発の推進及び同分野に係る産業振興拠点の整備や医療安全の更なる向上・病院等の事務効率化に資する医薬品・医療機器等の製品データベースの構築等を推進する。また、ヘルスケア分野について、HX(ヘルスケア・トランスフォーメーション)推進や投資拡大に向け、規制改革を含む政策対応を行う。仮名加工医療情報を用いた研究開発を推進するため、次世代医療基盤法の利活用を進める。リフィル処方について、活用推進に向けて、阻害要因を精査し、保険者からの個別周知等による認知度向上を始め機運醸成に取り組む。小中学校段階での献血推進活動など献血への理解を深めるとともに、輸血用血液製剤及びグロブリン製剤、フィブリノゲン製剤等血しょう分画製剤の国内自給、安定的な確保及び適正な使用の推進を図る。医療用ラジオアイソトープについて、国産化に必要な体制を整備するなど、アクションプランに基づく取組を推進するとともに、アクションプランの改定に向けた議論を行う。

 

 

(以上、ホームページ運用チーム)

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