治療薬開発のニュース速報2022
筋ジス協会は創立以来、筋ジストロフィーの根本治療法の開発促進を活動方針の一つに掲げ、研究志向の取り組みを続けてきました。
しかし、会員の皆さんの関心が最も高い治療薬の開発に関するニュースは、テレビや新聞などの一般メディアではなかなか取り上げられません。
このため、協会で治療薬開発に関するニュースを収集して、会員の皆様にお届けすることを特に心がけています。下は今年配信したメールマガジンの一例です。価値のある情報を、価値をご理解いただける会員の皆様に会員限定のメーリングリスト「夢の扉」を使ってデジタル情報としていち早くお届けしています。
なお、筋ジス協会は入会金は不要ですが、毎年会費のお支払いが必要となります。
メールマガジン配信日(計55本):12/26, 12/23, 12/19, 12/15, 12/9, 12/8, 12/8, 12/8, 11/7, 11/1, 10/13, 10/13, 10/6, 10/5, 10/4, 10/3, 9/30, 9/28, 9/27, 9/22, 9/14, 8/23, 8/2, 7/20, 7/14, 7/11, 6/23, 6/22, 6/16, 5/13, 5/12, 5/6, 4/22,4/15, 4/14, 4/7, 4/5, 3/17, 3/16, 3/15, 3/14, 3/11, 3/11, 3/10, 3/9, 3/4, 3/4, 3/2, 3/1, 2/28, 2/28, 2/17, 2/4, 1/26, 1/6
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(タイトル) 米バイオ企業 PTCが日本に再び進出
(本文)
夢の扉 会員の皆様
アメリカの製薬会社、PTC Therapeutics(PTC)が2022年4月1日、日本へ再び進出したことが筋ジス協会の独自の調べで分かりました。ナンセンス変異型DMD治療薬のアタルレンを開発中のPTCは、7年前の2015年10月に日本法人(PTCセラピューティクス・ジャパン株式会社)を開設しましたが、それからわずか2年半ほど後の2018年4月に日本から撤退しています。
(PTCホームページ)PTC is in Japan!(外部のサイトを開きます)
PTCのホームページ(英文)によると、新しい日本法人の事務所は東京・日本橋です。櫻井ステファン社長がインタビューで、今後数年以内に日本で最初の治療を開始することを期待すると話しています。
PTCは、
①脊髄性筋萎縮症(SMA)の経口治療薬、リスジプラム(日本でも昨年8月発売=中外製薬が担当)、
②ナンセンス変異型デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬のアタルレン(ヨーロッパとブラジルで発売)、
③デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬でステロイド剤(抗炎症剤)のデフラザコート
などの医薬品を取り揃えています。
②のアタルレンについては7年前、未承認薬として日本で販売することを計画し、筋ジス協会も厚生労働省へ要望(医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬としての要望)を出して協力しました。残念ながら未承認薬として許可は下りませんでしたが、現在、国内の病院で治験が進められています。③のデフラザコートの治験の状況は不明ですが、ステロイド剤としては効果が高いとされています。
一度日本から撤収したPTCが再び日本進出を果たしたことは、②の早期の薬事承認と販売戦略の構築をにらんだ動きではないかとみられます。
☆アタルレンの希少疾病用医薬品 指定審査 令和2年1月20日
以上
(以上、ホームページ運用チーム)