よくある質問
神経・筋疾患医学情報登録・管理機構の役割について
回答
長年の基礎的治療研究が大きく進み、病気の原因を標的とする治療法が臨床応用の目前にまで迫っています。
これらが標準的な治療となるためには、研究の最終段階として治験(臨床試験)を行い、有効性と安全性を確かめることが必要です。
開発中の治療法の多くは、筋ジストロフィーの型はもちろん、遺伝子の変異も正しく診断した上でないと実施できません。筋ジストロフィーはもともと少ない病気で、特定の遺伝子変異を対象とするとなると治験を円滑に進めるためには、あらかじめ対象となる患者の皆さんを登録しておく必要があります。
回答
すべてのタイプではありません。
神経・筋疾患医学情報登録・管理機構(一般社団法人日本筋ジストロフィー協会)は当面、福山型について登録を受け付けます。それ以外の型の受け付けについては、いずれ拡大していきます。
なお、デュシェンヌ型、ベッカー型の登録については、国立精神・神経医療研究センターで登録をしていただきます。また、福山型については、当面、国立精神・神経医療研究センターで登録の予定はありません。
回答
現在、筋ジストロフィーの多くのタイプの中で、最も研究が進み、治験の可能性が高いとされるのが、デュシェンヌ型、ベッカー型です。
このため、デュシェンヌ型、ベッカー型の登録機関を、医療機関である国立精神・神経医療研究センターに一本化することで、患者の皆さんの医学情報を同センターにすべて集約することができ、しかも患者の皆さんが治験に参加する際の不安や心配を払拭できます。
2つの登録機関が存在することで、治験の連絡時期に時差が生じるという可能性もなくなりました。
回答
機構は当初、デュシェンヌ型、ベッカー型を含めたすべての病型の登録受付を計画しました。
しかし、協会会員の中から手続きが複雑で、分かりづらいというご意見を数多くいただきました。
このため、病型によって登録機関のすみ分けを図ることで、患者の皆さんが混乱をされないようにしました。
回答
福山型筋ジストロフィーの研究成果を随時お知らせするとともに、将来的に治験の情報を、より早く、公平にお伝えすることができます。
手続きについて
回答
神経・筋疾患医学情報登録・管理機構ホームページの「登録の説明」のページからダウンロードできます。
このほか、一般社団法人日本筋ジストロフィー協会が全国で開催する遺伝子治療説明会の会場で配布するほか、全国の支部でも入手できます。
また、日本筋ジストロフィー協会事務局へ直接電話をしていただけば、会員の皆さんに郵送します。
回答
遺伝子診断には特別な危険が伴うということはありませんが、採血という医療行為を伴いますので、患者の皆さん(未成年などの場合は保護者が代理)ご自身による同意をお願いしています。
回答
登録用紙には、遺伝子の情報をはじめとする重要な個人情報が記入されています。
このため、安全を確保するために、書留郵便での郵送をお願いしています。
一般書留ではなく、簡易書留でも構いません。定形外郵便で50グラムまでですと、一般書留540円、簡易書留420円となります。
回答
機構の運営には、担当するスタッフの人件費、データの保管スペースの確保、治験情報の連絡など様々な費用がかかります。
しかし、機構は、登録対象者を日本筋ジストロフィー協会の会員に限定することで、会員サービスの一環として、当面は無料で運営していく方針です。
しかし将来、状況が変化して、機構の維持に負担が大きくなれば、登録料などをいただくことになるかもしれません。 なお、登録用紙に記入する際の医師への受診、登録に必要な書類の郵送費用は患者の皆さんの負担となります。
治験について
回答
福山型筋ジストロフィーについて、国内の研究機関、医療機関、製薬メーカーなどの治験情報を得られたら、できるだけ速やかに該当する患者の皆さんに対し、機構から直接に連絡をいたします。
連絡方法は、メール、電話、郵便などです。
回答
治験への参加は強制ではありません。あくまでも患者の皆さんの自由な意思で参加ができます。
登録をしても、実際に治験が可能になった、治験の対象となった段階で、治験への参加をしない、見合わせるという判断もできます。
個人情報の保護について
回答
機構は、個人情報保護を重視し、登録されたデータの保護については、最善の努力をします。
具体的には、書類は鍵のかかる金庫で厳重に保管するほか、磁気データに変換したデータは個人情報と医学情報とを分離して、インターネット回線とつながらないパソコンに保存します。
また、データにアクセスできる担当者を限定し、セキュリティシステムをかけてすべてのデータの管理を徹底します。