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シリーズ「輝いている会員の姿」 茨城支部 深谷 耕二さん

「未来を信じて」

  就職で茨城に来てもうすぐ38年になります。一昨年の11月に60歳の定年になり、現在定年延長2年目。短時間勤務と在宅勤務を利用し、寮や会社のみなさんにサポートしていただいて、なんとかお仕事続けています。仕事の内容はコンピュータのソフトウェア開発、つまりプログラミング。パソコンをカチャカチャと使って、日々の課題に取り組んでいます。
 支部の活動では会計などを担当しています。毎年補助金が少なくなり、運営が厳しくなっていることを感じます。ここ数年は体力的に余裕がなくなり、総会やキャンプに参加できなくて残念に思います。
 これまでを振り返ると、中学生のころ、筋ジスの顔面肩甲上腕型の診断を受け、大学を出てソフト開発の会社に入社したころは、自分の足で歩いて通勤していました。次第に歩けなくなってからは、電動車いすで通勤。2003年から故障もなく「足」の代わりに動いてくれています。既に部品の保管期限も過ぎていて、どこか壊れたら廃車になるようです。
 寮の生活では、お風呂の浴槽に出入りできなくなってからは、シャワーだけで我慢。寒い時期は辛いです。トイレの便座には、台を使って上がったり下りたりしています。朝、布団から身体を起こしたり、着替えしたりすることも段々と大変になってきました。
 夜間、寮監さんは帰宅されるので、一人になります。万一の場合のために、緊急通報装置を設置。一度、転んで起き上がれなくなった時に使用し、救急隊に来てもらい助けてもらいました。
 これらの状況をふまえ、これからも安全に生活するために、市障害福祉課とケアマネジャーさんに相談しながら、障害者福祉サービスの利用や24時間見守りのある福祉施設への引っ越しなどについて、検討を開始。通勤や就労中はサービス提供の対象外であること、福祉の現場での人手不足などもありますが、希望に近い方法を探っているところです。一人暮らしの障害者が会社勤めをして、福祉サービスの提供を受けるというのは例がないらしく、担当の人もとまどっているみたいです。
 最近、夢の扉で切実な投稿を目にします。思うに、出来ないことを考えてしまうと私たちの人生は辛いことばかりです。出来ること、出来るように工夫することを考えるなら、きっと未来はあると信じます。やらせてもらえる仕事があって、助けてくれる仲間がいることに感謝しながら、もうあと少し頑張ってみようと思っています。