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シリーズ「輝いている会員の姿」 奈良支部 東口 康子さん

「過去を振り返らずポジティブに生きていこう」

  10年程前に筋強直性ジストロフィーと診断を受けました。病気が分かるまでは、食事が遅かったり、よく転んだり、理解か遅かったり、身体が弱かったりと少し周りの人達と変わっているなと思っていました。医療機関にかかった時に相談をしたりしたこともありましたが、なかなか原因は分かりませんでした。自分では、パーキンソン症候群か認知機能の障害かなと何となく考えたこともありました。

   社会人になって医療機関で働いているときに、血液検査を受ける機会がありました。その時CK(クレアチンキナーゼ)の値が基準値より大幅に高く、医師から別の病院に行くように勧められました。診断の結果、歩き方、握力、舌や膝蓋腱反射の検査から今の病名に至りました。

    病名を聞いて、自分の中で消化するには時間がかかりました。見た目に分からないせいで、心無い言葉に気持ちが折れそうになったこともありました。あなたが知っている以上に筋ジスにはいろんな型があることを理解してほしいそんな気持ちでいっぱいになったことを今でも覚えています。
現在は、病気を理解してくれている薬局で薬剤師として1日3時間程度、無理のない範囲でパートとして勤務しています。 

   しかし、最近は子供のころからの耳が聴こえ難さに加え、合併症である白内障、呼吸器障害、誤嚥も出てくるようになってます。日常生活でも、できないことが少しずつ増え、筋肉の衰えを多々感じるようになってきています。

   一つ光が見えたとすれば、私の障害を理解してくれているHusbandと出会うことができ、過去を振り返らずポジティブに生きていこうと思えたこと。リハビリを兼ねた軽いストレッチ、着物や帯を自分で手縫いをして「1年に一度、お正月には着物を着よう」という目標を持ちながら毎日を過ごしています。

   これからも、身体の動く限り協会で行われる大会や支部会に参加し、たくさんの方々と交流を深め、知識を深めていきたいと思っています。