シリーズ「輝いている会員の姿」 大阪支部 中岡 敏和さん
「私の生きがい」
私は、今年で51歳になりました。小学校から高校まで刀根山病院に入院し、併設の支援学校に通っていました。友達と楽しく過ごした学生時代、たくさんの友達を亡くした悲しい時代、ちょっと辛かった彼女のいた恋愛時代、51年を振り返るといろんなことがあったなあと思い出されます。
その中で一番の衝撃は、3年前に大切な父を亡くしたことです。前日テレビを観ながら交わした言葉が最後になりました。朝、突然の出来事でした。病弱の母と動けない私は、どうすることもできず、何が起こったのか理解ができませんでした。
父は、家のこと、畑のこと、私や母の介護のこと、大阪支部長としてのこと、なんでもひとりでこなしていました。尊敬する素晴らしい父でした。なのに私は、気に入らないと不満や自分のストレスを父にぶつけてしまい、親子喧嘩で言い合いばかりしてしまいました。いつも言おう言おうと思っていたのに、最後まで伝えられなかった言葉があります。
それは、「ありがとう」です。
すべて父任せだったので、父が居なくなってからの生活は激変し大変でした。
入院も考えましたが、母との在宅生活を希望し、今は24時間ヘルパーさんにお願いしています。毎日の生活は同じことの繰り返しですが、楽しみにしていることがあります。それは、「食べ歩き」です。食べると言っても嚥下が悪いので、食べられるものは限られますが、以前は「蕎麦屋巡り」、特別にそばを柔らかくしてもらいます。今は「ラーメン」「餃子」巡りで、近所の河内長野市から難波、梅田、天王寺と行動範囲も広がっています。親切なお店も増えています。
これからも、命ある限り外に出掛けて、楽しみを探し、生きがいづくりをしていきたいと思います。