◆シリーズ「輝いている人」
東京支部 貝谷 嘉洋さん

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「障がい者の音楽コンテストを開催」

私は現在、自分が設立したNPO法人日本バリアフリー協会など複数の法人の代表をさせていただいています。居宅介護事業をはじめ、音楽イベントを通して社会啓発を行っています。
14歳で歩けなくなり、21歳で心不全の診断を受けましたが、日本で普通学校、大学を卒業後、渡米し自立生活をはじめ、カリフォルニア大学で修士をとりました。帰国後は、日本の障がい者の自立と社会進出を拡大するために、NPO法人を設立しました。
我が国の筋ジストロフィー者を取り巻く環境は、医療、介助、支援機器、街のバリアフリーにおいて世界最高水準といえます。ところが、人権という意味では非常に遅れています。例えば、私たち筋ジストロフィー者はそうでない人と同じ学校や同じ職場には入れてもらえません。教育を受けることや職業選択の権利が著しく制限されています。
その最大の原因は、一般の人々だけではなく、私たち障がい当事者の権利意識が低く、制限されていると認識していないからです。
この現状を変えるために、これまで13年に渡り「ゴールドコンサート」という障がい者の音楽コンテストを開催してきました。実際に障がい者が競い合い、スキルを上げるところを多くの人々にみてもらい、障がい者全体の評価を高めることがねらいです。
評価が高めることにより、社会進出の機会が拡大し、社会の一員としての権利意識が高まることを目的としています。
太古から人々の融和に利用されてきた「音楽イベント」は、親しみやすく、このような目的を最も効率よく充足することができると考えました。おかげさまで、これまで延べ1万人の方に集まってもらいました。
私たち筋ジストロフィー者は確かに病気そのものも大きな苦しみです。しかし、社会から分離され、保護されることの代償として権利を制限されることにより、その苦しみが何倍にも増すことを忘れてはいけません。
本年4月から「障害者差別解消法」が施行されます。これは障がい者の権利の黒船であり、私たち筋ジストロフィー者も権利回復の絶好のチャンスです。
新たに立ち上げたGCグランドフェスティバルは、複数の著名なアーティストが出演する大規模な音楽イベントです。多くの人々に集まってもらい、このような私たちの思いを伝えていきたいと思います。

◆シリーズ「輝いている人」