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ピアカウンセリング養成講座

ピアカウンセリング養成講座とは?

平成16年度(2004)から日本筋ジストロフィー協会が実施する「ピアカウンセラー養成講座」は、貝谷久宣理事長が、通称、武田班研究費を受けて実施している研究活動の一つです。
研究費の正式名称は、厚生労働省精神・神経疾患研究委託費(平成16年度から21年度)、厚生労働省精神・神経疾患研究開発費(平成22年度)、国立精神・神経医療研究センター精神・神経疾患研究開発費(平成23年度から)と移り変わりましたが、いずれも主任研究者は、武田伸一先生(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター神経研究所長)です。
武田班研究費では、このピアカウンセラー養成講座の他に、会員の患者と家族を対象に3年に一度、大規模な「遺伝子医療アンケート」を実施しています。

ピアカウンセリングとは?

ピアカウンセラーのピアとは、英語のpeer「仲間」の意味です。1970年代にアメリカリにおいて、障害を持つ当事者が互いに支え合って、平等に社会参加していくことを目指した自立生活運動の中で、ピアカウンセリングが誕生したと言われます。相談者もカウンセラーも同じ障害を持つことから、悩み事に対しても、同じ立場の者同士として、より一層、きめ細やかなサポートができるメリットがあります。

 

日本筋ジストロフィー協会におけるピアカウンセリング養成講座の意義とは?

筋ジストロフィーは希少な難病の1つで、患者数は国内でわずか25,000人程度と言われます。この病気に詳しい医師自体がそれほど多くはなく、医療、福祉関係者の間でも、病気への理解は必ずしも十分ではありません。しかも、症状が進行性のため、最近までできたことが、急にできなくなることも珍しくありません。病気の進行以外にも、進学、就職、結婚、妊娠など、筋ジストロフィーの患者にとって心配ごとは尽きません。

こうした中で、自ら病気を抱える患者本人や介護をする家族が、カウンセラーとして情報提供や心理的サポートを行うことができれば、これ以上優れたカウンセリングはありません。日本筋ジストロフィー協会は、筋ジストロフィー専門のピアカウンセラーを育成しようと、全国の会員に呼びかけて、養成講座の開催を平成16年度にスタートさせました。
ピアカウンセラー養成講座の会場は当初東京でしたが、平成23年度から地方でも開催するようになり、平成24年度から年に複数開催もします。これまで13年間、計18回を数える講座で、参加者は、延べ400人近くに達します。受講したのは、筋ジストロフィー患者本人はもちろん、家族、介護者、ボランティア、病院関係者と幅広く、終了後、ピアカウンセラーとして、日々、筋ジストロフィー患者たちの支援に活躍しています。